自社ホームページの内容を整理する(1)

自社でホームページを作成できる、というためには次の2つのことが不可欠になります。

 1)ホームページをつくる技術を知ること
 2)どんなホームページをつくるかを考えること

(1)については、とても難しいので誰か専門家に頼もうと考えるわけですが、CMSなど、補助してくれる方法がいくつかあるので、それについてもおいおいご紹介していきましょう。

問題は(2)です。どんなホームページをつくるかを考えられるようにならなければいけません。どんなに技術をもった専門家がいたとしても、中身を考えることができなければホームページはつくれません。

ここを手放して「専門家に考えてもらう」のがこれまでのホームページのつくり方になっていましたが、これが間違ってきたと思うのです。

「専門家」は山のようにいますが、これは(1)の技術についての専門家であって、御社がどんなホームページをつくれば良いかを考える専門家ではありません。企業ウェブ担当者よりはホームページを扱いなれていますから、「ホームページらしいもの」は考えることができますが、「御社らしいもの」は考えることができません。

できないのは当然です。会社の良いところも商品特長も知らないのです。

 

●ホームページをつくる目的とは何でしょう

ホームページはつくるのが目的ではなく、できあがった暁には

 1)たくさんの人が見に来てくれる
 2)たくさんの人が、良い会社だ、良い商品だと思う
 3)重要なメッセージを見て共感してくれる
 4)問い合わせや注文が多く入る

という「良いこと」が発生するのが目的です。そのようにつくらなければなりません。

残念ながら圧倒的に多くの会社では自社のホームページでこうした「良いこと」が起こった経験があまりなくて、ホームページに期待値をいだくことができないという状況もあります。

実際、かなり多くの会社で「どんなホームページにしたいか」という話をしていて出てくる答えは、「取引先が見たときに恥ずかしくないようなホームページ」というものです。

制作会社が提案するからいちおう「お問い合わせ」というフォームがありますが、新規見込み客から問い合わせが本当に来るとは信じていません。これはとてももったいないお話で、100人の訪問者があれば1人はお問い合わせフォームを送信してもおかしくはないのですが、そう思うことができません。

来ると思っていなければ「来るようにつくる」ことができません。すると、「来ないようにつくる」ことになってしまいます。

大変申し訳ないのですが、世の制作会社にも残念な会社があって、顧客企業について十分な魅力を発信できず、結果としてお問い合わせがぜんぜん来ないホームページをつくってしまう会社も少なくありません。「この会社はお問い合わせが来ないだろう」と思ってつくっているので、結果的に「お問い合わせが来ないようにつくる」ことになってしまうのです。

しかし「取引先に恥ずかしくないホームページ」というのも簡単ではありません。この言葉にはいろいろな意味が含まれているからです。

 ・良いデザインや機能を持ったかっこいいホームページで、
  取引先が「〇〇社さんはいいホームページを持っているじゃないか」と感じる

というのが素直な解釈かもしれません。

でも、「よくホームページを読んでみると、間違ったことが書かれていた」というのでは困りますね。これは「恥ずかしくないホームページ」の定義から外れてしまいます。つまり、恥ずかしくないホームページには次のような意味も含まれているのです。

 ・内容が正確
 ・内容が豊富
 ・懇切丁寧
 ・さすが専門家
 ・これまで知らなったことも理解できた
 ・これからもこの会社と取引を続けよう

下に行くほど、評価が高いという感じになっています。正確なのは当然、ただ内容に間違いがないだけでは不十分ですね。

取引先がホームページを見たときに、こんな会話があったらどうでしょう。

「あの会社のホームページ、どうだった」
「結局、何にも書いてないんですよ」

結局、「取引先が見たときに恥ずかしくないホームページ」であっても、何が書かれているかが大切なのです。「丁寧」「さすが」と思われるためには何が書かれている必要があるでしょうか。

これが、いわゆるホームページの専門家が考えられない点です。

もちろん私も含めた専門家たちは一生懸命、その会社や商品についてヒアリングし、パンフレットを隅々まで読んで、大急ぎで勉強します。

しかし、その会社に長くいるウェブ担当者にかなうはずはありません。

結局私たちに考えられるのは「ホームページらしいページ構成」でしかない、と反省も含めて考えざるを得ません。

 

●ホームページらしい構成とは?

いちおう「ホームページらしいページ構成」というのがどんなものか、書いておきましょう。

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17  募集要項
18  先輩の声
19 お問い合わせ(フォーム → 確認画面 → 完了画面)

といったところでしょうか。同じような構成のホームページのことをディスっているのではないですよ。しかし、これが典型的な、B2B企業のホームページであり、制作会社が提案書として持ってくる構成はだいたいこんな感じではないでしょうか。

もし、これからリニューアルをする会社さんがあるなら、上のようなページリストをつくっておけば、「とにかくホームページをつくる」という目的には合致しますから、覚えておかれると良いかもしれません。

でも、先に言ったような

「内容が豊富だな」
「懇切丁寧につくられているな」
「さすが!」

という感じはまったくありません。この感じが全くないのですから、新規見込み客になる人がこのホームページを見たとしても、「お問い合わせをしよう」と感じることはないでしょう。

これが、「お問い合わせがあるのにお問い合わせが来ない」ホームページです。

私たちがこれから「自社でホームページをつくれるようになろう」と言う場合、こんなホームページをつくるのではないわけです。そうではない、初めて見た人が「良い会社を見つけたな」と思う、取引先も「この会社とは付き合っておくべきだな」と思う、そんなホームページを考えるのだ、と思ってください。

これはホームページという形式について詳しいか、知識があるか、技術があるかということとは全く関係がありません。

これを考えるための一番良いお手本は、今の自社ホームページです。今のホームページに何が書かれているか、あるいは何が「書かれていないか」を考えれば、次につくるべきホームページの姿が見えてきます。

では、次回から、今のホームページの内容整理を始めていきましょう。